【セリエのストレス学説】ストレスとその正体について

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ストレスとその正体

「あしたは学校の試験だからストレスを感じる~」「上司がそばにいるだけですごいストレスだ~」「毎日、あたり前のように思われている家族の食事の用意、ストレスだ~」・・・

このように学校・職場・家庭など、さまざまな環境で感じる心理状態をあらわすときに、ストレスという言葉は、自然と日常的に使われています。

では、このストレスの正体とは?正確に意味するものを説明していきながら、ストレスと上手に付き合う方法を説明していきたいと思います。

ストレスとは?

ストレスというのは、そもそも物理学で使用されていた言葉で「外部から刺激をうけたときに生じる緊張状態」のことです。

この外部からの刺激には、天候・騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなどの心理的要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因があります。

つまり、日常的に「ストレスだわ~」と発している言葉は、日常のなかで起こるさまざまな変化が刺激となり、ストレスの原因となっているのです。

ストレスといえば、悪い刺激の作用に受ける影響ではなく、進学や就職、結婚、妊娠・出産といった喜ばしい出来事も変化であり、刺激となるので、実はストレスの原因になります。

これらは、1930年代にカナダの生理学者ハンス・セリエが「ストレス学説」を提唱したのが由来となっています。もともとホルモンの研究をしていたときに、『生物が深いな刺激を受けるとその深いな刺激とは関係なく、ある共通のホルモンを分泌する』といものです。

このある共通のホルモンが、美容に大きく影響する『ストレスホルモン』だったのですね。

美容学校などのテキストでは「セリエのストレス学説」で馴染みがあるかと思います。

そして、わかりやすく理解を深めるために、ゴムボールのたとえが有名ですので、ご紹介しておきますね。

セリエのストレス学説(ゴムボールのたとえ)

ゴムボールを指で押すと凹みますよね。この凹んだ状態が『ストレス』。

押している指が『ストレッサー』になります。

最初は球体だったボールが、指で押すという刺激を受けて形が変わりました。通常であれば、押していた指を離せば、しばらくすると元に戻りますよね。

ところが、あまりにも長い時間押し続けたり、押す力が強すぎたりしたりすと、ゴムボールは元に戻らなくなってしまいます。

これらのイメージが、ヒト、あらういは生物のストレスによく合致しているということでたとえられています。

では、ヒトに置き換えて説明していきますね。

何らかの外部からの刺激を受けることによって、カラダが示したゆがみや変調のことを『ストレス』いいます。

(前述より)『天候・騒音などの環境的要因、病気や睡眠不足などの身体的要因、不安や悩みなどの心理的要因、そして人間関係がうまくいかない、仕事が忙しいなどの社会的要因』などの刺激が『ストレッサー』と呼ばれています。

わたしたちのカラダも通常であれば、ストレッサー(外部からの刺激)を受け、体調を崩しても、ストレッサーから離れ、休息をとることでヒトのもつホメオスタシス(恒常性維持機能)がはたらき、元に戻ります。

ところが、これもゴムボールとおなじで、長時間のストレッサー(外部からの刺激)や、重くて強力なストレッサーであれば、カラダを元の状態にもどすのが難しくなり、体調を崩してしまいます。

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ここで気をつける点は、ゴムボールはひと目みただけで、ストレッサーが加わり、ストレスを感じてダメージを受けているから、元に戻そうと休ます(お手入れ)ことができますが、ヒトの場合、とくに自分自身のこととなれば、ストレス状態なのか?気づきにくいということが問題になります。

ストレスの3段階

セリエはヒト・生体のストレス反応を3段階に分けて考えました。

第1期【警告反応期】

生体がストレスを受けた最初の反応が、警告反応期と呼ばれています。

(たとえば)ヒトが突然、猛犬と遭遇したような場合です。

そしてこの警告反応期はさらに「ショック相」「反ショック相」の2つに分かれます。

セリエはこの警告反応期でストレスを回避できれば、生体の変化はもとに戻り、この段階でなおストレスがつづくと、次の段階に移行すると考えました。

ーショック相ー

ある刺激を受けることで、カラダに変化が生じます。血圧の低下、血糖値の低下、リンパ球の減少、血液の酸性度の増大、胃腸の粘膜のびらんなどの変化がおこり、血圧が下がり、顔面そう白になり、冷や汗が出るなどがみられます。

ー反ショック相ー

ショック相に対する防衛反応になります。副腎皮質が肥大し、アドレナリンが大量に分泌され、体温・血圧・血糖値が上昇し、心臓がドキドキし、逆毛がたって、瞳を大きく見開くなどのカラダの変化がおこります。

第2期【抵抗期】

生体の抵抗力が増大し、副腎皮質などの機能(抗ストレスホルモンのコルチゾールの分泌)で、適応しようとします。

【豆知識】

コルチゾールはカラダのエネルギーとなるブドウ糖を産生、強力な抗炎症作用など多くの作用があります。

そのため皮膚の炎症、アトピー性皮膚炎などに用いられているステロイド薬の成分としても知られている極めて重要なホルモンです。

このためストレスを溜め込むと、コルチゾールが大量に分泌されます。

そして、ストレスを解消し元の状態に戻そうと「糖質やカロリーがたっぷりな食べものに手を出す」ので体重の増大に関連し、肥満と関係性が深いといわれています。

残念ながら、この段階が長期化するか、あるいはストレスがホメオスタシス(生体恒常性維持機能)の限界を超えてしまうと、次の段階に進行してしまいます。

第3期【被憊(ひはい)期】

被憊(ひはい)とは、疲れ果てて弱ること。疲労困憊(ひろうこんぱい)という意味です。この意味からも想像できると思いますが、カラダは疲れ弱っています。

そして、胃・十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)・高血圧・糖尿病・心身症などのさまざまなストレス性の症状がでてくる状態です。生命の維持もおびやかすストレスもあるといわれています。

美容の大敵〝ストレス〟のについて、少し理解を深めていただけでしょうか?

次に、ストレスを引きおこす主な4つのストレスについて、具体的な例で説明していきますね。

ひきつづき、ストレスについて、こちらをご覧くださいね。

ストレスの原因とライフイベントのストレス耐性と強度

 

 

ストレスの耐性とうまくつきあう方法

 

 

 

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